オノマトペの効果とは?子どもの成長を促す驚きの効果!【0~2歳向け】

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普段子どもと接するママパパたちは何気なく使っているオノマトペ。

実際にどんな効果があるか知っていますか?

オノマトペには言語や情緒の発達を助けたり、思考力や表現力を促すなど、子どもの成長にとって嬉しい効果がたくさんあるんです!

この記事ではオノマトペの子どもへの効果を詳しく解説。

この記事を読めば普段何気なく使っているオノマトペの効果が分かりますよ♪

  • この記事では主に0歳~2歳のオノマトペの効果について解説しています。
こむぎ

オノマトペは魔法の言葉だよ~!

目次

オノマトペとは?

まずは『オノマトペって何?』という方のために少しだけ解説しますね。

オノマトペとは、「ワンワン」や「ドンドン」のように音の響きや擬音・擬態語を表現したものの総称です。

オノマトペの説明を飛ばしたい方はオノマトペの子どもへの効果まで飛んでください。

オノマトペの種類

国立国語研究所によるこちらのサイトを参考にすると、オノマトペの種類は5種類に分類されます。

まず,音を表すもののうち,人間や動物の声を表す「擬声語」と,自然界の音や物音を表す「擬音語」に分けました。次に,音ではなく何かの動きや様子を表すもののうち,無生物の状態を表すものを「擬態語」,生物の状態を表すものを「擬容語」とし,そして最後に人の心理状態や痛みなどの感覚を表すものを「擬情語」としました。

コラム - 「擬音語・擬態語」にはどんな種類がある? – 日本語を楽しもう!-国立国語研究所

オノマトペは具体的な音や動作を感覚的に表すので、子どもも大人も理解しやすい言葉です。

直感的でイメージしやすく、記憶に残りやすいのもオノマトペの特徴。

独特の音やリズムによって子どもたちの注意力や興味を引き付ける効果もあるので、実際の絵本や童謡にも多く使われています。

オノマトペノは豊かな表現力を持つ

オノマトペにはたくさんの種類がありますが、それぞれが独自の意味やイメージを持っています。

たくさんの種類があるからこそ、自分が感じたことを相手に伝わりやすいように表現することができるんですね。

具体的にはどんな表現が可能か、例を挙げてみました。

オノマトペの表現の一例
  • 自分が感じたことをリアルに表現できる
  • イメージの補助をする
  • リズムを表現できる

自分が感じたことをリアルに表現でき、相手もイメージしやすい

オノマトペは「ドキドキ」「ワクワク」など、自分の気持ちを臨場感のあるままに伝えることができます。

状況を説明するときも「雨が降った」「風が吹いた」と伝えるより、「じゃんじゃん雨が降った」「びゅうびゅう風が吹いた」などオノマトペを使った方が実際の様子が分かりやすく、聞いている人にも親切ですよね。

このように自分の見たこと、聞いたこと、感じたことを相手にリアルに伝えることができます。

視覚的な情報のイメージを補助できる

例えば、ドアがただ一枚書かれた絵があるとしましょう。

ただドアがあるだけでは動きはありません。

そこに「バタン」という音を追加してあげるとどうでしょうか?「たった今、ドアが閉まったんだな」とイメージすることができると思います。ただの絵に動きが見えてくるんですね。

オノマトペにはこのように視覚的イメージを補助する役割もあります。

漫画やイラストでも「ドカッ」「バーン」など、効果的にイメージの補足をするためによく使われていますね。

リズムを表現できる

オノマトペはリズムや音を楽しく表現することができます。

手拍子が必要な歌や遊びをしているときに、歌詞カードに『ここで3回、拍手の音』といちいち書かれているよりも、『パンパンパン』と書かれている方が分かりやすく簡潔です。

それにオノマトペで書かれている方が、なんとなくリズムに合わせた手拍子の音も聞こえてくるような気がして、楽しい気分になれませんか?

子どもが楽しく歌や絵本に親しめるように、手遊び歌や童謡、絵本にオノマトペがたくさん使われているのも納得ですね。

オノマトペの子どもへの効果

さて、ここからがオノマトペの子どもへの効果についてです。

6つほど挙げてみましたので、気になるところから読んで下さいね。

↓タップで飛べます

オノマトペは言語発達を促す

ここでは0歳の赤ちゃんと、1~2歳の子どもに分けて解説します。

赤ちゃんとオノマトペ

赤ちゃんがオノマトペを好む、ということは知っている人も多いかもしれませんね。

ここでは赤ちゃんがオノマトペを好きになる理由を解説します。

赤ちゃんがオノマトペを好きになる3つの理由
  • リズムが赤ちゃんの注意を引く
  • 赤ちゃんでもなんとなく意味が分かる
  • 口や舌が未熟な赤ちゃんでも言いやすい

オノマトペは独特なリズムで、赤ちゃんの注意をよく引きます。

赤ちゃんが笑うのも、オノマトペに感覚を刺激されて笑うようになるんだとか。

ママやパパから優しく話しかけられる中でオノマトペが使われると、赤ちゃんは音や響きに面白さを感じて興味を持ちます。

また、赤ちゃんにも音や印象で何となく感覚的に意味が分かる能力があると考えられています。楽しいリズムで何となく意味が分かるオノマトペを聞いた赤ちゃんは、自分の世界と言葉がつながりを持つことに気付きます。

こうした刺激が赤ちゃんのことばへの好奇心や意欲を刺激し、「もっと聞きたい!」「お話ししたい!」とより多くのことばを学びたいと思うようになるんだそう。

こむぎ

赤ちゃんってスゴイ!

さらに、オノマトペは口や舌の筋肉が未熟な赤ちゃんでも言いやすいので、ことばの練習にピッタリ。赤ちゃんから2歳くらいまでは、言いやすいオノマトペや幼児語(ネンネなど)を使いながら気持ちを伝えてくれます。

お話しすることで口や舌の機能も発達し、より複雑な音や言葉を発音できるようになっていくんですよ。

幼児とオノマトペ:1~2歳頃の語い獲得を楽しくサポート

では、少し話せるようになった子どものオノマトペと言語発達について考えてみましょう。

ここがポイント
  • 動詞や形容詞を獲得する手助けになる
  • 歌や絵本で語いの獲得を楽しくサポート

子どもは喃語、初語、幼児語、オノマトペやよく使う名詞…というようにことばを獲得していきます。

話せる分の長さもはじめは単語だけだったのが、2語文、3語文と少しずつ増えていきますよね。

文章を話すようになると、名詞や代名詞だけでは語いが足りなくなり、動詞や形容詞を使用する必要が出てきます。

しかし動詞や形容詞は抽象的なものが多く、ことばを覚えたての子どもにとっては理解するのも使うのもとても難しいんです。

なかなかすぐには使えるようになりません。

子どもは理解できることばや分かりやすいオノマトペに助けられながら、動詞や形容詞を覚えていきます。

オノマトペや幼児語をそのまま動詞として使ったり、オノマトペで表すいろいろなことを動詞や形容詞に当てはめていくことで、その動詞や形容詞の本質を理解していくそう。

例えば「手を洗う」と伝えたいときに、「おてて、ピカピカ(にする)」とお話しするような感じ。

『ピカピカ』という単語を『洗う』という意味の動詞として使用したり、『綺麗にしたい』『綺麗になった』との意味で使ったりしていきながら、ことばの練習をしているんですね。

こむぎ

オノマトペから語いが広がっていくんだね!

オノマトペは言語獲得期に楽しくことばを覚えるツール

またこの時期大好きな歌や童謡は、リズムに乗せてことばを覚えやすく、語い拡大にかかせないもの。

この楽しさのスパイスになっているのも『トントントントン…♪』などの、リズムの良いオノマトペ。

絵本にもたくさんのオノマトペが使われており、子どものことばを豊かにしてくれます。

語いを獲得中の子どもたちにとって、オノマトペは楽しくことばを学べる良いツールなんです。

こむぎ

語いの爆発的増加期は2歳ごろ。オノマトペはそれをサポートするよ♪

感情表現を豊かにする

オノマトペは子どものその時の感情や状況を豊かに表現する手段でもあります。

オノマトペを通じて子どもたちは自己表現をしていきます。

例えば…
  • 「ワクワク」:興奮や楽しさ
  • 「ギュッ」:嬉しさや愛情

自分の感情を具体的なオノマトペに変えることで、周囲に伝えることができます。

コミュニケーションの幅を広げる助けにもなりますね。オノマトペとコミュニケーションについては次項で解説します。

コミュニケーションを豊かにする

感情を豊かに伝えるほかに、遊びの中でオノマトペを使うことで、お互いの共感や理解を深めながら楽しくやりとりができます。

例えば…
  • 「ガオ~」と恐竜になりきって子どもたちと遊んでみる
  • 「ガオ~」と言いながら身振りを付けるともっと楽しいかも?
  • 真似する子どもが出てきて、みんなで恐竜ごっこを始めてしまうかも!

他にも、「ブーン!」と言いながら飛行機の真似をして走り始めると、友達も一緒に手を広げて走ってくれるかもしれません。

「シャーッ!」と言いながら滑り台を滑ると、一緒に滑り台を楽しむことができるでしょう。

オノマトペはリズムや抑揚のついた音なので、身振り手振りもつきやすいです。子どもが一生懸命おしゃべりしながら、楽しそうに遊んでいる姿を想像すると…より愛おしく思えるかもしれませんね。

このようにオノマトペはことばに彩りを与えて、コミュニケーションを豊かにしています。

想像力を育む

次はオノマトペと想像力についてです。

オノマトペの感覚的な表現は、言葉だけでは表現できないようなイメージや状況を自由に想像することができます。

例えば…
  • 風が「ヒューヒュー」:冷たい風が音を鳴らして吹いている様子
  • 雨が「ザーザー」:雨が降りしきる様子

幼児向けの番組や絵本では、オノマトペを使用してその場の様子や状況をリアルにイメージしやすいように作られていますよね。

子どもが色々なオノマトペを聞いたり、話したりすることで想像力は刺激されていきます。

例に挙げたもの以外にも「ピョンピョン」というオノマトペを使えば、楽しく跳び跳ねる様子を思い描くことができるでしょう。

さらに軽やかに跳び跳ねる体の感覚や、舞い上がる楽しさや喜びを感じることもできるかもしれません。

「パチパチ」では、楽しく拍手するイメージや、花火や焚火から火花が散る様子を思い浮かべることができるでしょう。

オノマトペの自由な表現力は、子どもたちの想像力を豊かに育むのにとても役立っています。

思考力を鍛える

次はオノマトペと思考力について考えてみましょう。

思考力とは、考える力のこと。物事を比較したり、予測・分析する力のことを指します。

オノマトペを活用するには、ことばや音の特徴をよく考えて、あいまいなイメージを具体的に音にする必要があります。

例えば、雨の音を「パラパラ」と表すには、雨が地面や窓を軽やかに叩く様子を頭の中で描き出し、それを「パラパラ」という音に結びつけないといけません。

また、風の音を「ビュウビュウ」と表すには、風が強く吹いている様子を思い浮かべ、それを「ビュウビュウ」という音に関連付けます。

さらに、走る音を「トットッ」「ドスドス」と表すには、「トットッ」は軽やかに走っている様子を、「ドスドス」は足音が力強く地面を踏みしめる様子をイメージして、「トットッ」「ドスドス」という音の違いを考え、分けています。

音とイメージを関連付けるために、結構頭の中で物事を比較したり分析したり、どのような音が合うか考えたりしているんですね。

オノマトペで自由な表現をすることは、思考力を鍛えることにも繋がります。

情緒的な成長を助ける

前に赤ちゃんはオノマトペに惹かれ、ことばに興味を持ち、ママパパとのコミュニケーションを楽しいと思うようになると解説しました。

このやりとりを通して、赤ちゃんとママパパとの愛着が形成され、赤ちゃんに情緒的な安定をもたらします。

少し大きくなったら、親子でジャンプしながら『ピョンピョン』と声を出して一緒に楽しんだり、風船がはじける音を『パンッ』と表して一緒に笑ったりしてみましょう。

子どもはこのようなコミュニケーションを通して、気持ちが通じ合うことの心地よさ、楽しさ、安心感などをさらに経験していきます。

こむぎ

自分の感覚や気持ちを好きな人と共有できる嬉しさは、大人も子どもも一緒だよね。

その他にもオノマトペは悲しみや怒り、驚きなどのさまざまな感情も直感的に表現することができ、子どもにも分かりやすいです。

ママが「悲しくて涙が出たよ」と言うよりは『エーンエーン』と言ったほうが、子どもも理解しやすいでしょう。

もしかすると、心配そうに顔を覗き込んでくれるかもしれませんね。

このようにオノマトペは自分の感情を認識したり、他の人の感情を理解し共感する能力も育みます。

こむぎ

個人的には、赤ちゃんから幼児期にこのような気持ちのやりとりができるようになると、ことばを使ったやりとりでの達成感や成功体験が生じる→子どもの自己肯定感や自信にもつながると思ってるんだけど、あなたはどう思いますか?

まとめ

オノマトペとその効果についてまとめました。

この記事のまとめ
  • オノマトペは赤ちゃんから楽しめる
  • オノマトペはことばを促す
  • オノマトペは情緒的な成長を助ける
  • オノマトペは想像力や思考力を鍛える
  • オノマトペは子どもに良い効果がたくさん期待できる!

オノマトペは子どもの豊かな能力を引き出す可能性のある素敵な言葉です。

特に赤ちゃん~語いの爆発的増加期あたりは、その効果も絶大。

子どもは楽しいと思えることに貪欲です。

子どもと自由にオノマトペを使って、コミュニケーションを楽しんでくださいね。

きっと、驚くほど色々な物事を吸収していきますよ。

こむぎ

オノマトペで楽しく子どもの成長を促そう!

<参考>

国立国語研究所(2007) . 『擬音語・擬態語 -日本語を楽しもう! コラム - 「擬音語・擬態語」にはどんな種類がある? -』 . 日本語を楽しもう! .https://www2.ninjal.ac.jp/Onomatope/column/nihongo_1.html,(2023-07-22)

今井むつみ(2013).『ことばの発達の謎を解く』.筑摩書房.

今井和子(1996).『子どもことばの世界―実践から捉えた乳幼児のことばと自我の育ち―』.ミネルヴァ書房.

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この記事を書いた人

こむぎのアバター こむぎ 言語聴覚士・公認心理師

1児のワーママ。
息子が幸せになれるように、との願いを込めてのんびり知育を始めました。
赤ちゃんや子どものことばや心をくすぐる遊び、おもちゃや絵本などの知育情報を発信します。*SNS準備中*

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